10/1の大阪市がIR・カジノ事業者に土地を引き渡した件で、報道機関により記事の内容が異なっていたので、IR推進局に「10月から2億円賃料発生」について確認した事実をお知らせします。
以下、当会で確認できた記事↓
- 【10/1 読売新聞のWEBニュース】「・・・10/1大阪市が事業者に土地引き渡し。同月から月額約2億円の賃料が市に支払われる。市は、昨年9月、49万㎡を月額2億円で35年間貸し出す定期借地契約を事業者と締結している(要旨)」
- 【10/2 FUJI INFORMATION(WEBメディア)】「・・・今月から市に月額約2億円の賃料が支払われ、・・・」
- 【10/5 東京報道新聞(WEBメディア)】「・・・土地引き渡しにより、事業者は今月から大阪市に月額約2億円の賃料を支払うことになります。・・・」
- 【10/14 大阪維新ジャーナル(新聞折込)】「10月からは大阪市に毎月2億円の賃料が入ってきます!・・・」
このまま読むと、10月から大阪市に2億円/月が入るかのように読めます。
毎日放送は、賃料の支払いについて「土地の液状化対策と万博が終る来年の秋以降の見込み」と報じ、朝日新聞は支払い時期を、「今月以降」と報じています。私たちはこれらの報道などを受け、大阪市IR推進局に問い合わせを行いました。
◪ 聞き取りの内容
「10月時点ではほとんど賃料は発生しない」
理由= 現在、ほとんど全敷地で大阪市の責任でおこなう土地課題対策工事(最高788億円)の内の「液状化対策工事」が行われている。(*液状化対策施工部分は建物敷地プラス周辺だけだが、資材置き場、残土置き場などに使うので、ほとんどの全敷地を使っている)この工事は大阪市の責任で行っているので、賃料が発生しない。
「全額賃料が発生するのは、土地課題対策工事が終了後」
本体工事(来春)が始まっても、建設に伴って発生する例えば基礎くい打ちに出る残土処理は、土地課題対策工事の内の「土壌汚染対策工事」なので、それに要する土地には賃料は発生しない。工事の際に出てくる地中埋設物を除去する工事も同様だ。
◪ IR推進局に要望しました。➡ 検討する、とのことでした。
- 読売新聞への記事訂正依頼をすること(IR側も誤解される記事だと認めました)
- ホームページで、誤解を解く記事を掲載すること
◪ さらに、株式会社読売新聞グループ、株式会社東京報道新聞、大阪市長、大阪維新の会、宛てに、
土地賃料についての正確な事実の公表と報道、記事の訂正を求める、
「大阪市による「IR・カジノ用地引き渡し」に関する報道等についての抗議・要請書」 を送付しました。
【株式会社読売新聞グループ、株式会社東京報道新聞 への 要請事項】
1.IR・カジノ土地引渡しと賃料の発生について、2024年10月から月額約2億円の賃料が大阪IR株式会社から大阪市に支払われる事実はありません。正確さにかける報道がなされたことを残念に思い抗議いたします。
2.該当する報道記事について、誤報の確認と訂正記事の掲載を求めます。
★衆議院選挙の取材などでご多忙と存じますが、以上の ≪要請事項≫ について2024年10月25日(金)までに文書でご回答いただくことをお願いいたします。
【大阪維新の会 への 要請事項】
1.IR・カジノ土地引渡しと賃料の発生について、2024年10月から月額約2億円の賃料が大阪IR株式会社から大阪市に支払われる事実はありません。2024年10月14日発行の『大阪維新ジャーナル』において、「10月からは大阪市に毎月2億円の賃料が入ってきます!」 と掲載し、誤った情報を喧伝したことについて厳しく抗議します。
2.2024年10月14日発行の『大阪維新ジャーナル』の書き方は現在行われている衆議院選挙に影響を及ぼしかねません。即時回収することを求めます。また今すぐ訂正版を各新聞に折り込むことを求めます。
3.同時に、大阪維新の会ホームページと次回発行の『大阪維新ジャーナル』で、本件についての誤報の謝罪と掲載内容の撤回、無償部分と有償部分との混在の問題、さらに支払方法の問題により、実際には現在土地の賃料が支払われていないということを明確にして公表し、正しい事実を再掲載することを求めます。
★衆議院選挙でご多忙と存じますが、選挙のひとつの争点にかかわる内容でもありますので、以上の≪要請≫について2024年10月25日(金)までに文書でご回答いただくことをお願いいたします。
【大阪市長 への 要請事項】
1.IR・カジノ土地引渡しと賃料の発生について、2024年10月から月額約2億円の賃料が大阪IR株式会社から大阪市に支払われる事実はありません。大阪市による不正確な報道各社への情報提供により、「月額約2億1000万円の賃料が10月から発生」など一部で報道されています。無償部分と有償部分との混在の問題、さらに支払方法の問題により、実際には現在土地の賃料が支払われていないということを明確にして公表し、その事実を速やかに広く市民に伝えることを求めます。
また誤った報道を行った各社に対し、事実を正確に伝え、訂正記事の掲載を大阪市として要求することを求めます。
2.「無償」「有償」について現在の特定されている区域を明らかにし、発生している賃料の内訳について市長による見公を行い、ホームページなどに載せること。また今後の工事進捗による「無償」「有償」の区別の基準と見通しを示すことを求めます。
3.大阪維新の会に対し、2024年10月14日発行の『大阪維新ジャーナル』回収を求めること。同時に、大阪維新の会ホームページと次回発行の『大阪維新ジャーナル』で、本件についての誤報の謝罪と掲載内容の撤回、正しい事実を再掲載するよう働きかけることを求めます。
★以上の≪要請≫について2024年10月25日(金)までに文書でご回答いただくことをお願いいたします。